英語とギターの関連上達法(4):“書く”ことで見つけるオリジナリティー

450/ 6月 27, 2019/ 英語とギターの関連上達法

こんにちは。一郎です。

今回は、久しぶりに

英語とギターの上達法について、

書いてみようと思います。

本日のテーマは、“書く”ということ。

結論から言いますと、

心を動かされるような文章や楽譜を、

そのままノートに書き取って、

ストックしていきませんか?

という話です。

これは、実践の現場でなくても、

別の角度から“自分らしさ”を洗練させられる、

非常に有効な方法です。

この目的は、暗記ではありません。

ですので、書くのは一回だけ。

気合いを入れたりせず、

むしろリラックスして、

その文字や音符を味わいながら書き写す。

その中で、作者と対話を行い、

その文章や楽譜の中には現れていない

“何か”を発見していきます。

なので、仏教で言うところの、

いわゆる写経に近いかもしれませんね。

この“書く”という習慣も、

序盤から取り入れると

後々大きな実りを実感できるはずです。

とまあ、核心部分は以上なんですが、

ここからもうちょっと細かく話してみるので、

ご興味がある方は続きをどうぞ。

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お気に入りのノートへ、気になった文章・楽譜をそのまま筆写する

ちなみに私の場合、

英語や和書の読書ノートには、

ダイソーで売っている文庫本ノートを

使用しています。

小さいサイズがかわいいんですが、

そのサイズが仇になって、

書きにくいのがちょっとだけ難(笑)。

(ちなみに、ダイソーの文庫本ノートは、

真ん中からパッカリ水平に開いてくれるので、

それでもかなり書きやすい方だと思います)

ただ、文庫本サイズなので、

自分だけの“知恵の書”みたいなものが

出来ていく感じが最高です〜。

カバーもダイソーで買えます↑

そして、五線譜に関しては、

私はギターを弾くので、

TAB付きのノートを使用しています。

ドレミ楽譜出版社のTABノート

ちなみに、中はこんな感じです。

これらに、自分の気に入ったものを

そのまま転記していくだけ。

では、ノートに筆写することについて、

『思考の整理学』(著:外山滋比古)

という本を参考にしながら、

もう少し深掘りしてみましょう。

「読んでいくと、感心するところ、違和感をいだくところ、わからない部分などが出てくる。これを書き抜く。くりかえし心打たれるところがあれば、それは重要である。わからない謎のような箇所が再三あらわれれば、それも注意を要する。こういう部分が、素材である」

『思考の整理学』P31

ここでは、この素材から、

オリジナルな論文が生まれるまでの

ある1つのプロセスが、説明されています。

「これに、ちょっとしたアイディア、ヒントがほしい。(中略)このヒント、アイディアがビール作りなら発酵素に当る。学生で、ただ作品をこつこつ読んでいるだけという勉強家がいるが、これではいつまでたっても、テーマはできない。論文も生れない。アルコールに変化させるきっかけになるものを加えてやる必要がある。これは素材の麦と同類のものではいけない。異質なところからもってくるのである」

『思考の整理学』P31〜32

つまり、オリジナルな表現を獲得するには、

素材自体とは異質なアイディアを、

分野・ジャンルの垣根を越えて

集めておく必要があると。

そして、ビールが出来るまでには、

それらを合わせて、

さらに熟成させる段階があります。

「これをしばらくそっとしておく必要がある。(中略)“寝させる”のである。ここで素材と酵素の化学反応が進行する。(中略)頭の中の醸造所で、時間をかける。あまり騒ぎ立ててはいけない。しばらく忘れるのである。“見つめるナベは煮えない”」

『思考の整理学』P32

そして、この熟成の為に活用出来るのが、

“書く”という行為なのです。

「書き留めてある、と思うと、それだけで、安心する。それでひととき頭から外せる。しかし、記録を見れば、いつでも思い出すことができる。考えたことを寝させるのは、頭の中ではなくて、紙の上にする」

『思考の整理学』P97〜98

このプロセスを経て生まれてくるのが、

人真似ではない、自分独自の発想である、

オリジナリティーに溢れた表現です。

「努力をすれば、どんなことでも成就するように考えるのは思い上がりである。努力しても、できないことがある。それには、時間をかけるしか手がない。幸運は寝て待つのが懸命である。ときとして、一夜漬けのようにさっとでき上がることもあれば、何十年という沈潜ののちに、はじめて、形をととのえるということもある。いずれにしても、こういう無意識の時間を使って、考えを生み出すということに、われわれはもっと関心をいだくべきである」

『思考の整理学』P41

安心して待てる環境を整えたら、

後は天に任せ、来るべき時を信じて

待たなければいけません。

文章や楽譜そのものを暗記する必要はない

そして、最後に少しだけ、

冒頭で、暗記する必要がない、

と言ったことについて。

『暗黙知の次元』

(著:マイケル・ポランニー)

という本を参照させていただきます。

「私たちは言葉にできるより多くのことを知ることができる」

『暗黙知の次元』P18

これを引かせていただいたのは、

私たちが本当に目を向ける必要があるのは、

書き抜いた箇所そのものではなく、

その奥にある、感情を揺さぶる“何か”である、

と思うからです。

「私たちが言葉が意味するものを伝えたいと思うとき、相手側の知的な努力によって埋めるしかないギャップが生じてしまうものなのだ。私たちのメッセージは、言葉で伝えることのできないものを、あとに残す。そしてそれがきちんと伝わるかどうかは、受け手が、言葉として伝え得なかった内容を発見できるかどうかにかかっているのだ」

『暗黙知の次元』P20

ここで言う、“あとに残されたもの”を、

“書く”という対話を通して、

ただただ、感じていきましょう。

それこそが、私たちを惹きつける核心であり、

自ら表現し、そして触れたい、

“何か”であるはずです。

だから、目の前の文章や楽譜は、

“何か”への入り口であって、

それそのものを暗記する必要はない、

ということですね。

私たちも、私たち自身の表現を発見してこそ、

その“何か”を表現できるはずです。

まあ、普通に筆写を楽しめれば、

得るものがあると思いますよ、というのを

色々と参考にしながら書き連ねてみました。

語学力・読譜力を上げつつ、

自分だけのアイディア帳もでき、さらには

自分らしい表現が洗練されていくのです。

面白そうだなと思えそうなら、

是非、お気に入りのペンとノートを

用意してみてください。

“何か”を発見できるかも??

では、また〜。

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